黒しばわんこの戦跡ガイド

南城市知念久手堅に残る「ウローカー砲台跡」

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ウローカー砲台跡

名称 ウローカー砲台跡
住所 〒901-1400
沖縄県南城市知念久手堅
(Googlemap:26.172599, 127.827944)
解説 斎場御嶽内の「ウローカー」と呼ばれる拝所に残っている砲台跡。
1944年から45年に築造されたとされ、現在は2つの砲座と箱状のコンクリート構造物が残っている。
難度
C (草が茂っている)

今日は沖縄県南城市知念久手堅にあるウローカー砲台跡だべ

ポチ太郎
ポチ太郎
ハチ公
ハチ公

ウローカーは斎場御嶽から浸みでた水が流れ出ている拝所です!!

国道331号線沿いにウローカーへの入り口があります。
といっても、草が茂っているので一目見ただけでは分かり辛いです。
本来、ウローカーは斎場御嶽から行くことができますが、現在は土砂崩れの影響で斎場御嶽方面から行けなくなっています。
道路側からだと20m程獣道を進むとウローカーへ行くことができます。

ウローカー砲台から直線距離で約500mの地点、現:がんじゅう駅南城近くには重砲兵第7連隊第2中隊が構築した吉岡隊陣地壕が残っています。

ウローカー入口
国道の山側にかすかに道ができた場所があります。
道路からウローカーまでは約20m程、徒歩約1分ほどです。
ウローカー

ウローカー
Uroka

ウローカーとは、丘陵上にある斎場御嶽から浸み込んだ雨水が、地下を伝って琉球石灰岩の岩盤下から湧き出した清らかな水で井泉です。
琉球王国時代より斎場御嶽の中に入る前に、手洗いなどの禊ぎを行った場所といわれており、当時の祭祀には欠くことのできない聖なる水として受け止められています。
ウローカーは、琉球石灰岩を整形した切石で造られており、水を溜める正方形の水槽とその前方にタイル状に石を敷き詰めた基壇から成っています。

現在でも少量ながらも水が溜まっています。
ウローカーから2つの砲台跡に道が続いています。
ウローカー砲台(西側)
沖縄本島東の海を見渡すことができます。

砲台跡

太平洋戦争の際、米軍の沖縄上陸のための防衛基地として建設された中城湾臨時要塞の一翼を担うもので、重砲兵第7連隊第2小隊(通称吉岡部隊)が構築したとされ、この砲台跡には38式野砲等の火砲が設置されていたといわれています。
現在2基の砲台跡とそれをつなぐ約60mのコンクリート道路とそれに付設する小部屋が確認されています。砲台は円錐状を呈し、上部には1.6m程の砲座が造られています。
砲座周囲には4ヵ所の排水口が設けられ、左右2ヵ所に弾薬庫と想定される小室が確認されています。
コンクリートの一部には迷彩のためか黒色の顔料が塗り付けられていました。

弾薬庫(推定)
幅約100cm、高さ・奥行共に約60~70㎝程に見えます。
砲台を繋ぐ60mのコンクリート道
ウローカー砲台跡(東側)
砲座跡は直径約2mの円形、中央に10㎝程の穴がある。
弾薬庫(推定)
排水口
排水口は各砲台で4ヵ所あります。

この場所から米軍艦船に砲撃を行っていたが、反撃により砲が破壊され使用不可能になりました。

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ポチ太郎

ポチ太郎

戦跡と旅行と黒柴が好きな管理人です。
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