✅ひっそりと残る掩体壕
茨城県の鹿嶋市の海沿いの工業地帯の中に掩体壕(えんたいごう)があります。普通に車で走っていると気づかないくらいに看板などはありません。
戦中、この場所には神之池航空基地がありました。現在ではほとんどが新日鉄住金の敷地となっておりますが、過去には予科練の学生や将兵らが訓練を行っていたのです。戦禍が激しくなってくると721航空隊と改称され、桜花の訓練基地となります。桜花は単独では飛ぶことが出来ません。(過去記事→空の特攻機「桜花」)一式陸上攻撃機やゼロ戦によって敵付近に運ぶ必要がある為、母船であるこれらの飛行機が壊される訳にはいきません。それを防ぐための物が掩体壕です。簡単に言うと「飛行機用の防空壕」で、土で出来たかまくらのような見た目に上に草や木を被せることでカモフラージュします。時代が進むにつれて複数あった掩体壕は工場となっていき、最後の一つを「桜花公園」として整備して戦争を未来に伝えています。
✅アクセスする時は注意
前述しましたが、すごく目立たないので訪問の際は工場側を注意深く見てください。駐車場は3台か4台くらいが余裕持って停められる程の大きさです。駐車場の隣に掩体壕があり、公園といいますが遊具などはなくこじんまりとした広場のような感じです。
掩体壕は、高さ4.4m・間口15.3m・奥行13.0mだそうです。その中に特攻機「桜花」のレプリカが格納してあります。