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本土決戦の為の特攻兵器「神龍」

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✅幻の特攻兵器「神龍」





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本土決戦の際に敵の上陸作戦を阻止するための兵器として開発された「神龍」は、海軍が戦争末期に開発した特攻用木製グライダーです。航空用エンジンや鉄材が極度に不足した戦争末期において開発されましたが、3基の火薬ロケットを装備しているため数十秒の飛行も可能でした。

実戦への投入に向けて、特別攻撃隊のパイロットらはグライダーを使用して訓練を行っていましたが、実際に投入される前に終戦を迎えたため、戦争における戦果はありませんでした。

神龍(じんりゅう)
乗員:1名
全長:7.6 m
全幅:7.0 m
全高:1.8 m
自重:220 kg(ロケットエンジン非搭載時)
武装:100 kg爆弾 × 1
エンジン:固体燃料ロケットエンジン × 3(合計推力:400 kg)
最大速度:300 km/h
巡航速度:110 km/h
上昇限度:400 m
航続距離:4 km

✅使用方法

当初、山岳地帯の洞窟から発進するという計画されていましたが、最期にはトラックを使用して敵の予想上陸地点近辺まで運び組み立てられて離陸させる計画となりました。ロケット3基のうち2基を使用して高度200 mまで上昇し、残り1基のロケットに点火・加速し目標に体当たり攻撃を行う予定であった。想定した攻撃目標は、本土に上陸してきたアメリカ軍の戦車や揚陸艇、特にM4中戦車やM1重戦車でした。また神龍(神龍一型)のテスト飛行後、航続距離を延ばす目的に「神龍二型」の開発計画が始められたが実現することはありませんでした。

✅開発は逓信省

この兵器の開発には逓信省が海軍より計画依頼をされています。この逓信省は郵便・通信・電信・電話・海事など、交通や通信関係に関して広く管轄していた省庁で、現在の総務省や国土交通省に当たる所でしょうか。機体の設計は逓信省の航空試験所で行われ、製造は美津野グライダー製作所が行ないました。この美津野グライダー製作所は現在は総合スポーツ用品商社の「MIZUNO」として残っています。

✅実物は残っていない

実際に開発された実物の神龍は残っていませんが、一般の方が作ったレプリカが香川県さぬき市羽立峠に展示してあります。レプリカは木製、全長8.2m、全幅7mの機体は灰色に塗装してあり、防水加工も施してあるそうです。


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ポチ太郎

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戦跡と旅行と黒柴が好きな管理人です。
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