名称 | 御真影奉護壕 | |||
住所 | 〒905-1141 沖縄県名護市字源河2523−3 |
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解説 | 有事の際、天皇の写真’’御真影’’を避難させるための防空壕。案内看板などもなく、手付かずの自然の獣道の先にある。現在はオキナワコキクガシラコウモリの生息地になっている。 | 難度 | ||
D (案内無、壕までの道も未整備) |
名護市と東村の境あたり、山の中の大湿帯(オーシッタイ)という集落内に「御真影奉護壕」があります。
今回は名護側から県道14号を走り、途中右折してアクセスしました。
県道14号からわき道に入ってから大湿帯までの道は車が一台通るのがやっとの道が続いています。
退避所は多く用意されていますが、アップダウンの激しい道に加えて片側は崖といってもいいような急斜面です。
絶対にすれ違いは避けたいですが、こればかりは運ですね。
大湿帯は集落の方が育てた梅が有名なようです。
梅の花のシーズンはアクセスも大変そうですね。
✅御真影奉護壕近くのT字路
御真影奉護壕近くまでやってくるとT字路があり、目印としては写真のような看板が立ててあります。
また、看板右手の山肌を見ると斜面に鳥居が建っています。
御真影奉護壕へは看板のすぐ右横から樹海に入ります。
✅斜面に建つ鳥居
鳥居をくぐって進んでいくと拝所のようなものがあります。
拝所以外は何もありません。
最初、この鳥居の先に壕があるのだと勘違いしていました。
傾斜がありますが、ロープが用意されているので興味がある方は行ってみてください。
結構いい運動になります。
✅御真影奉護壕入口
そこから入ると草のトンネルが続くんだべ
✅左側は崖
✅御真影奉護壕
✅御真影奉護壕
この壕は、沖縄戦当時に御真影奉護壕として使われた壕です。
現在、一部で落盤が確認され、決して安全な状態ではありません。
また、オキナワコキクガシラコウモリ(※)の重要な生息地にもなっています。
入坑を控え、入口からの見学をお勧めします。
(※)名護市指定天然記念物名護市教育委員会
✅御真影奉護壕
戦中は天皇は神と同様に扱われていたんだべ
昭和天皇や歴代の天皇の写真が「御真影」と呼ばれました。
「御真影」は主に学校に保管されており、空襲等の有事の際は校長や教育者らが守っていました。
御真影を保管していた場所は「奉安殿」と呼び、この中に御真影と教育勅語を入れていました。
また、奉安殿の前を通る時は最敬礼することが決められていました。
空襲が増えてくると本島各地の御真影を集めて「御真影奉護壕」に収めました。
この大湿帯の御真影奉護壕と同様の壕が宮古島にもありました。
宮古島各地の御真影がそこに集められました。
御真影奉護壕に集められた御真影でしたが米軍の進軍に伴って、天皇・皇后以外の御真影を焼却しました。
その後、米軍の更なる進軍の際についに天皇と皇后の御真影も焼却されました。
「神聖な御真影が敵軍の手に渡るぐらいなら…」という気持ちからの焼却かと思われます。