✅機銃掃射跡の残る煙突
サトウキビ畑や木々に囲まれた糸満市武富付近には沖縄戦前に稼働していた製糖工場跡地があり、現在でもその設備の一部である煙突が残っています。
その煙突がなんなの?と思われるかもしれませんが、この煙突には機銃掃射の跡が残っていて戦争遺産だと考えることができます。
✅全景
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✅読谷村の機材を流用
沖縄戦以前に読谷村にあった製糖工場が、「お墓を作る」という理由により日本軍に接収されてしまいます。
その頃、この集落でもサトウキビを馬の力で搾って黒糖を作っていました。
そして読谷村の製糖工場の話を集落の住民は聞いて「製糖工場の機械を譲り受けて製糖工場を建設しよう」と考えました。
工場建設が成功すれば黒糖の生産量を大きく増やすことができますからね。
そして機材も買取り、煙突もレンガをひとつひとつ人力で積み上げ20mの高さを持つ立派な物が出来上がりました。
✅全景
昭和19年に無事に工場は完成したのも束の間、戦争が激しくなったことによって稼働期間は数か月でした。
戦争によって働き手が奪われていき、使われ始めたばかりの工場は戦争へ巻き込まれていきます。