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飯あげの道
今回は南風原町字喜屋に残る「飯上げの道」だべ
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ひめゆり学徒もこの場所で食料を運んでいました!
沖縄県南風原町字喜屋武に「沖縄陸軍病院 南風原壕群20号」があります。
ここは沖縄戦時に戦場で負傷した兵隊が運ばれてきた場所であり、病院の機能を持った防空壕でした。
こういった病院壕は他にも本島各地にありました。
しかし、戦争が進むにつれてどの病院壕でも物資や薬剤が不足し、病院でありながらも治療はほぼ出来ない状況でした。
そんな病院壕で兵隊たちのお世話をしたのが’’ひめゆり学徒隊’’をはじめとした「女子学徒隊」でした。
彼女らは兵隊の食事の配膳や汚物の処理、手術の手伝い等、様々なことを担当していました。
それでも彼女らは「看護補助要員」、当時の日本の雰囲気や学校全体で動員される等で反強制的なものでしたが、扱いとしては自主的にお手伝いしているというものでした。
戦争も終盤になると、突如として学徒隊に解散命令が出され、戦地に放り出されます。
その後の集団自決については「ひめゆり学徒隊」が主に知られています。
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話が脱線しすぎたから戻しましょう!
今回の「飯あげの道」ですが、戦時にひめゆり学徒隊や衛生兵らが食料を運んでいた丘陵内の道です。
現在の「名護の殿」がある場所に炊事場があり、ここで炊いたご飯を樽に入れて学徒隊や衛生兵が二人一組で病院壕まで運んでいました。
ただ運ぶだけでも大変ですが、炊事場から病院壕までの間には「黄金森」という丘陵地があり、足場の悪い道を弾雨が飛び交う中で歩かなければなりませんでした。
現在は「飯あげの道」も整備されていますが、一部は未整備となっているので当時の状況を少し垣間見ることができます。
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アジア・ 太平洋戦争 末期の1945年3月末、 南風原国民学校 (現在の南風原小学校)におかれていた 沖縄陸軍病院 は、病棟として使用していた校舎が焼失したため、黄金森の壕群に移ってきました。それと同時に、病院専用の炊事場も字喜屋武の集落内に移動してきました。その場所がここ名護之殿一帯でした。 はじめの頃、病院の食事は朝夕の2回でした。炊事場で作られた食糧は一斗樽に入れられて、各壕から受け取りに来た衛生兵や看護婦、ひめゆり学徒たちが2人一組になって天秤棒でかつぎ、爆弾や雨が降る中、泥道に足を取られながらも必死に中身をこぼさないように気を配りながらまで運びました。それをテニスボール程のおにぎりにしたもの1個が1回の食事でした。その後、戦況が激しくなって食料が少なくなると、おにぎりの大きさもピンポン玉程度になり、1日の食事回数も1回になりました。 炊事場と黄金森の各壕とを結んでいた小道が「飯上げの道」として現在でも一部が残されています。
案内看板より引用
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飯上げの道 戦跡
飯上げとは、軍事用語で「食糧運搬」のことです。
黄金森に今も残る飯上げの道は、沖縄戦のときに特別に造られた道ではなく、近くの畑や黄金森にある仏の前(※1)などの拝所に行くため、周辺住民に古くから使われた山道でした。
飯上げ作業は早朝と夕方に、看護婦やひめゆり学徒などがおこないました。炊事場で用意されたご飯を一斗樽(18L)の8分目くらいまでつめ、約100人分としました。重さ約14kgの樽を2~4人がかりで担ぎ、砲爆撃の中、炊事場のある喜屋武集落からそれぞれが勤務する壕まで片道数百メートルの距離を移動しました。※1 健康祈願やお祝い行事で無病息災を祈る拝所の一つ。戦時中は戦争に関する祈願を行う場所になった。
案内看板より引用
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この場所から未整備の「飯あげの道」になります!
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島草履で行ったら土でめっちゃ滑ったんだべ
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ハブもいるんだから島草履なんかで行っちゃだめですよ!
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この道以外に階段も用意されているから雨の日でも安心だべ
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ここから病院壕はすぐです!
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