舟浮に残る旧海軍「特攻艇秘匿壕」
名称 | 特攻艇秘匿壕 | |||
住所 | 〒907-1542 沖縄県八重山郡竹富町西表 |
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解説 | 舟浮集落南方の入り江に残る人口壕の内のひとつ。 石垣島海軍警備隊が構築したとされる。 コンクリートで構築された幅4m・高さ3m・奥行21m程の人口壕。 |
難度 | ||
C(舟浮に行くのが大変) |


沖縄県の石垣島からフェリーで50分ほどの場所に「西表島」があります。
絶滅危惧種である「イリオモテヤマネコ」が住む唯一の島であることでも知られ、バカンスに訪れた観光客でも賑わっています。
そんな西表島の西方に「船浮集落」があります。
この集落には道路が通っておらず、行くためには船を利用するしかありません。
フェリーの港がある大原・上原から県道215号線で白浜集落へ移動、白浜港から船で10分ほど乗ることでやっと船浮集落へ行くことができます。
石垣港から順調に乗り継げれば2時間程、料金も5000円ほどです。
石垣港から上原港行きのフェリーが欠航した場合、7時の始発フェリーに乗っても最短11時過ぎの到着になります。


船浮集落の南方には、1941年頃に海軍警備隊によって構築された軍施設が残っています。
うっそうとしたジャングルの中に防空壕・発電所・特攻艇秘匿壕・弾薬庫などを見ることができます。
船浮集落から防空壕を抜けるとジャングルに出ます。
右には丘陵、左には入り江があり、ダイビングを楽しむ人達が見えます。
それなりに人が来るのか轍があり、進んでいくと特攻艇秘匿壕・発電所跡・弾薬庫跡が残ります。
✅特攻艇秘匿壕

防空壕出口からすぐにあるのが「特攻艇秘匿壕」です。
「特攻艇」というのはベニヤ板製のモーターボートで、爆雷や爆薬を積んだまま敵艦船に特攻するものです。
陸軍・海軍それぞれで同じような特攻艇を製造しており、陸軍:マルレ・海軍:震洋と呼んで名称が異なっています。
石垣島や宮古島には多くの特攻艇秘匿壕が現存しており、この船浮に残っているものもその一つです。
入口はコンクリートによって補強されており、コンクリートで補強された部分の大きさは幅2.7m×高さ2.2m×奥行5m程になり、それより先は人口で掘り込んだ穴になっています。
✅入口から5mはコンクリートで補強されている

✅コンクリートと土壁の境目


コンクリートの補強がなくなると、通常の山を掘り込んだ人口壕になる。
素掘りの部分は幅4m・高さ3m程に広くなります。
✅山を掘り込んだ壕

✅ゴミが多い

船浮にある他の壕に比べるとゴミが多いです。





人の手によって掘られているので雑な部分が殆どで、所々に何かが染み出したような黒い跡があります。
生物については、巨大なゲジゲジやクモを確認、コウモリは確認できませんでした。
内部の写真5枚目の写真中央にも大型のクモが写っています。
✅最奥の壁

壁中央の黒い部分は何かが流れたような染みです。
✅通気口?

通気口にも見える穴がありましたが、現在は塞がっているようです。
✅奥から入口を撮影

コメント
[…] 西表島の船浮集落にある「特攻艇秘匿壕」 […]
by Youtubeに「第32軍司令部壕 第5坑道」の動画を投稿しました! | 黒しばわんこの戦跡ガイド 2021年1月31日 10:46 AM
[…] […]
by Youtubeに「第32軍司令部壕 第5坑道」の動画を投稿しました! | 黒しばわんこの戦跡ガイド 2021年2月19日 7:47 PM