黒しばわんこの戦跡ガイド

宮古島市平良西原に残る「ピンフ嶺野戦重火器砲壕」

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名称 ピンフ嶺野戦重火器砲壕,パナタガー嶺の海軍砲台
住所 〒906-0000
沖縄県宮古島市平良西原
解説 標高約95mのパナタガー嶺(ピンフ岳)の中腹にある人口壕。
海上挺身隊第4戦隊による構築とされる。
幅:約3m・高さ:2.4m・長さ:約50m
難度
B



今日は沖縄県宮古島市平良西原にある「ピンフ嶺野戦重火器砲壕」だべ
ポチ太郎
ポチ太郎

ハチ公
ハチ公
ピンフ岳ファームポンドの下にあります!

沖縄県の宮古島は、かつてはいくつかの市で構成されていましたが、現在では島全体を「宮古島市」として、旧市名を後に付けて住所を表しています。
車で走っていると看板が変更しきれていなかったりして垣間見ることができます。

今回の「ピンフ嶺野戦重火器砲壕」は宮古島中東部の海沿い、ピンフ岳ファームポンドの下にあります。
住所としては宮古島市平良西原になります。

✅ピンフ嶺ファームポンド

山の上にあるタンク「ファームポンド」は地下からくみ上げた農業用水を貯めておく施設です。
宮古島市には6か所のファームポンドがあるそうです。

✅ピンフ嶺野戦重火器砲壕・パナタガー嶺の海軍砲台

名称はどっちが正しいのか分かりませんが、説明看板には両方の名前が記載してあります。
「ピンフ岳ファームポンド」というタンクの名前や農業組合の名前に「ピンフ」とあることから、この丘陵や地域一帯を地域の人が「ピンフ岳」や「ピンフ嶺」と呼んでいるのではないかと推測します。

✅見上げるとファームポンド

本当にタンクの真下です。

雑草を分け入る覚悟をしていったのですが、たまたまなのか草刈りがしてありました。
宮古島市は沖縄本島の市町村よりも戦跡の整備や看板の設置が進んでいます。

✅御嶽

井戸のような水溜めと拝所らしき場所があります。
その右側にはロープがあり、その先へ進むことができます。
滑りやすい気はしますが、ロープ使わなくても登れるくらいの傾斜です。

✅上から見た水溜めと拝所

その先を進むとすぐに壕が口を開けています。

✅ピンフ嶺野戦重火器砲壕

緩やかな右カーブをしている防空壕だべ
ポチ太郎
ポチ太郎

ハチ公
ハチ公
ここに来たくて宮古島に来たようなものなので感激ですね!

幅:約3m、高さ:2.4m、長さ:約50mの防空壕なので、普通に歩いて入ることができます。
内部にはいくつかの横穴があります。

✅内部から入口を撮影

落盤も少なく、大きな岩なども少ないので歩きやすいですが、ライトが無いと何も見えないし危険です。
右カーブを抜けると反対側の壕口の光が見えます。

✅もう一つの壕口

壕口はコンクリートと鉄骨で補強してあります。
この場所でキャタピラ付きの重火器砲を使用していたようです。

✅支柱を立てていた跡?

✅天井

鉄骨が露出しています。
戦後、鉄が高く売れた時代にコンクリートを砕いて鉄骨を取り出そうとしたようです。
戦後の沖縄では、鉄が高く売れた時代にはこういった壕の鉄骨や、壁にめり込んでいた銃弾などを取り出して売っていたそう。

✅コンクリートの壕口から撮影

草木が生い茂ってよく見えませんが、それなりに高い位置です。
崖の中ほどに壕口はあるようです。

✅着弾観測場所

コンクリートの壕口から入ってすぐ右側に階段があります。
この階段を登ると一部に穴の開いた場所に行けます。
この穴から撃った砲弾がどこに落ちたかを見て、着弾地点の調整をしました。

✅今にも崩落しそう

✅壕内にはいくつかの小部屋があります

✅天井には何かの結晶ができていました

✅最初の入口横にも穴があります

人一人がやっとの広さです。
奥に穴がありますが、銃眼に使うのがやっとで出入りはできなそうです。
最も、崩落などにより当時の状況と違うかもしれませんが。

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ポチ太郎

ポチ太郎

戦跡と旅行と黒柴が好きな管理人です。
博物館・資料館好きが高じて、国家資格の学芸員を取得しました🐶✨
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