✅世界遺産・国指定重要文化財・史跡
玉陵【たまうどぅん】は首里城と隣り合った場所に位置している史跡です。
ゆいレールの駅からだと儀保駅と首里駅のちょうど中間辺りにありますが、首里城にある守礼門からは徒歩5分ほどの距離になっているので首里城のついでに見に行ける場所です。資料館が併設されているので、実際に玉陵を見る前にどういうものかを知ってから見学することもできます。
「玉陵」は1501年に尚真王が父の尚円王の遺骨を改葬するために築かれ、第二尚氏王統の陵墓となりました。
墓室は東室・中室・西室の3つに分かれています。それぞれに安置される人が決まっており、東室には洗骨後の王と王妃、中室は洗骨前の遺骨を安置する部屋、西室には墓前の庭の玉陵碑に記されている限られた者が葬られました。全体のつくりは、当時の板葺き屋根の宮殿を表した石造建造物で、破風墓という沖縄特有の墓地の姿をしています。
2442㎡にも及ぶ墓域は、先の沖縄戦では大きな被害を受けましたが、1974年から3年あまりの歳月をかけて修復工事が行われ今日に至っています。
1972年には国の重要文化財(建造物)ならびに史跡として指定され、2000年にはユネスコの世界遺産に登録された「琉球王国のグスク及び関連遺産群」を構成している9つの文化遺産の1つとして認められました。
✅世界遺産
2000年に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されています。入陵受付場所である奉円館横には記念碑が建っています。
✅前門
玉陵の外郭部分で、四方を石組みの塀で囲んでいます。くぐった正面には後門があります。
✅玉陵碑
前門を入り左手にある石碑が玉陵碑です。これには玉陵に埋葬されるべき人々の名前が彫られています。読もうとしましたが薄くなっていて読めませんでした。
✅玉陵
東室、中室、西室で墓堂それぞれに決められた人が安置されています。東室に37人、西室に32人、中室に1人の計70人が祀られました。
玉陵は岩壁を削って外見は木造建築を参考に造られました。棟の部分には尚家の家紋や牡丹・唐草・宝珠等が彫りこまれており、左右の塔の上には玉陵を守護する石彫りの獅子がいます。このような屋根付きのお墓は沖縄特有のもので「破風墓」(はふばか)と呼ばれています。その中でも「玉陵」は現存している沖縄最古の破風墓と言われています。
玉陵の情報
大人個人:300円
ゆいレール首里駅より徒歩約15分
市内線1番・17番、市外線46番「首里城公園入り口」バス停下車 徒歩約5分
首里城下町線8番「首里城前」にて下車 徒歩約1分