大和ミュージアム
今回は広島県呉市宝町にある「大和ミュージアム」だべ
呉市には呉海軍工廠という海軍の施設がありました!!
広島県の中心部である広島市から呉線で約35分ほどで呉駅に到着します。
呉市は海が近いことから現代では海上自衛隊の呉地方隊、戦中は呉海軍工廠・呉鎮守府、もっと前は瀬戸内海で活動していた村上水軍(村上海賊)が拠点としていたことで知られています。
近年では『この世界の片隅に』というアニメ映画において、主人公の’’すず’’の嫁ぎ先が呉市であるため映画の聖地となっています。
そんな呉市の代表的な観光場所として、「大和ミュージアム」があります。
大和ミュージアムは太平洋戦争末期、鹿児島県の坊ノ岬沖に沈んだ戦艦「大和」についての展示や呉海軍工廠についての説明展示がされています。
戦艦「大和」が製造された場所こそ、この呉市だったのです。
大型展示物は一階に軒並み集められており、2階と3階には軍港としての呉の歴史や船を造る技術がまとめてあります。
また、テラス部分からは瀬戸内海が一望できるようになっており、大和を作ったドック跡地全体を見ることができます。
館内に入ると26.3メートルの10分の1サイズの戦艦大和が出迎えてくれます。
46cm3連装砲を始めとして、艦橋やバルバス・バウ(球状艦首)など細部にわたって再現してあり圧巻です。
戦艦大和以外の大型展示物として、特攻兵器’’回天’’・零式艦上戦闘機62型・特殊潜航艇’’海龍’’・93式酸素魚雷・大和等の各種砲弾を見ることができます。
93式酸素魚雷というのは戦中に旧日本軍のみが使用していた魚雷です。
当時の魚雷は圧縮した空気を内部に装填していましたが、酸素魚雷は可能な限り不純物を取り除いた純粋な酸素圧縮して魚雷に装填し、燃料と圧縮酸素を反応させることでエンジンを動かします。
通常の魚雷は排気ガスが発生することで魚雷の痕跡(雷跡)が発生してしまうのに対して、酸素魚雷は溶けやすい性質の炭酸ガスが発生するため、炭酸ガスが海に溶けて泡沫により存在をさとられにくく隠密性が高いという長所がありました。
また、純酸素を使用していることから装填できる量が圧縮空気より多いために射程距離が長いことも利点としてあげられます。
欠点としては燃焼しやすい純酸素であることから、製造中でもちょっとしたことで発火・爆発をしてしまうことが挙げられます。その欠点のために欧米諸国では危険性を考慮して研究が進まなかったと言われています。